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本日配信リリースの「ジャンクワーカー」オフィシャル・ライナーノーツ公開!
本日配信リリースの「ジャンクワーカー」
オフィシャル・ライナーノーツ公開!
仕事に人生を侵されたすべての労働者に捧ぐ魂の叫び
「光と影」をテーマにしたコンセプトシングルの第2弾は、山田将司が手がけた「ジャンクワーカー」。人生の大半を占める「仕事」を題材にした、“影”がテーマの楽曲だ。再生ボタンを押した直後、明らかにTHE BACK HORNにとって新機軸のお経ラップにまずは度肝を抜かれることだろう。抑揚を抑えつつも音楽としてしっかり成立するギリギリのバランスを保っており、韻の踏み具合や「社畜家畜」「我武者羅」といった言葉の響きに思わず膝を打つ。この中で注目したいのが、「上司の洗脳は解けず」の一節だ。異論は認めず時代錯誤の精神論や根性論を振りかざしてくるさまは、まるでブラック企業に洗脳された“信者”のよう。ここに、バンドがお経ラップを取り入れた必然性が浮かんでくる。
そして歌詞ではすべての労働者が共感できるであろう、さまざまな矛盾や葛藤が描かれる。「仕事をやめたいけど、生活を考えるとやめられない」「早く家に帰りたいけど、帰っても居場所がない」「上司のハラスメントに耐えながらいったい何のために働いているのか」――これらの気持ちを推し量ったかのように、サビになると《ぶっ壊れてんのはお互い様だね》と山田は言う。それまでの倍音成分たっぷりの包み込むような音像から攻撃的でストレートなサウンドに急変していることも相まって、まるで耳元で自分に対して言われているかのような気分になる。このサビではNirvanaの「Smells Like Teen Spirit」を彷彿とさせる、ボーカルとユニゾンするチョーキングに心を掴まれるロックファンも多いのではないだろうか。Nirvanaと言えばジェネレーションXの代弁者で、理想と現実に悩みながら怒りを爆発させていたカート・コバーンの姿はこの歌詞で描かれているジャンクワーカーと重なる。山田はさらに続ける。《分かんなくなったらとりあえず叫べ / てめえの命がまだ真っ赤なまんまなら》と。このように、深い闇に呑み込まれそうになっても生きている限りもがき続けよう、人生悩み迷うこともたくさんあるけどお互い頑張っていこうと鼓舞する姿勢にこそ、THE BACK HORNの真骨頂が表れている。
TEXT / 花丸明
Digital Single
「ジャンクワーカー」
7月31日(水)配信リリース
▼各配信サービスURL
https://jvcmusic.lnk.to/JunkWorker
▼Music Video
Digital Single
「修羅場」
配信中
▼各配信サービスURL
https://jvcmusic.lnk.to/Shuraba
▼Music Video
2024年7月からコンセプトを掲げた配信シングル作品を複数に亘ってリリース。
テーマは「光と影」。
「影」をコンセプトに制作した楽曲では、THE BACK HORNが結成当初から向き合い描いてきた人間の心の闇や社会に渦巻く闇を題材に、歌詞とサウンドの両面からダークな世界観を表現していく。 そして「光」をコンセプトに制作した楽曲では反対に、人々が共生して前向きに生きていくことを肯定し、鮮やかで生命感あふれる世界観を描いていく。
光を浴びた人間の裏側には必ず影が存在する。
光と影の両面で蠢く人間模様をTHE BACK HORNが描き出すコンセプトシリーズ。